ついに副業解禁!政府が発表したモデル就業規則とは?

日本では従来、副業は禁止なのが当たり前でした。

その理由は「本業に支障をきたすから」といった正当な理由であり、厚生労働省が出すモデル就業規則にも副業は禁止と書かれていました。

しかし、現在では労働力の向上、地方創生の観点から副業に関する見解が見直されつつあります。

それでは日本で副業がこれからどのように扱われていくのかを一緒に見て行きましょう。

1.副業解禁?!モデル就業規則とは?

モデル就業規則とは厚生労働省が定めた就業規則のひな型のことをいいます。企業は従業員を10人以上雇い、事業を起こす際に、就業規則を定めることを義務づけられています。しかし、いきなり作れと言われても、何を書けばよいのかが検討がつかないでしょう。その際の参考になるのが、厚生労働省が定めたモデル就業規則なのです。

このモデル就業規則はあくまでひな型に過ぎず、法的拘束力はありません。企業はこれを基に就業規則を作り、そこで初めて規則上の拘束力が生まれます。そしてこのモデル就業規則に従来までは「他社で業務をすることを禁ずる」と書かれており、多くの企業がその規則をそのまま使っているのです。

しかし、繰り返しますが、このモデル就業規則はあくまで一例を示しただけであり、国が公的に副業を禁止したわけではありません。企業側がモデル就業規則をベースに(中にはほとんど独自に変えずに)規則を作っているので、多くの企業の就業規則で副業が禁止となっているのです。

そして、近年このモデル就業規則の改正案が遂に出来たのです。その中で特記すべきなのが副業の解禁です。モデル就業規則はあくまでも一例であり、就業規則は企業が労働基準法に基づいて独自に設定するものですが、やはりモデル就業規則が持つ力というものは大きいようです。

2.モデル就業規則の改正(2018年1月)

2018年1月にモデル就業規則が改正されました。働き方改革を目指している国の政策では、モデル就業規則を改定するのが、最も効果的な施策だったのでしょう。

副業を公的に解禁した姿勢を示すことによって、労働者に柔軟な働き方を促し、労働力の確保と多角化、地方創生を目的として今回の改定案が出されました。

企業によっては「それでも、うちは副業は認めない」と言えばそれまでですが、モデル就業規則で副業を解禁されたことによって、副業が公的に認められたというイメージが浸透しただけでも大きく前進したと言えるでしょう。

2-1.モデル就業規則の改正内容

モデル就業規則の改正内容ですが、副業の許可がまさにそれです。就業規則のひな型とはいえ、厚生労働省が見本として示した就業規則で、副業が許可されたという事実は非常大きいです。改正されたモデル通りに、副業を許可するのかは企業によりますが、将来間違いなく日本では副業を許可する企業が増えていくことでしょう。

副業の許可によって1つ問題となるのが、勤務時間についてです。2つの会社をかけ持つわけですから当然ですね。また、本職との両立、健康上の管理などの観点から、完全な自由化は現実的には難しいでしょう。

2-2.副業解禁(副業禁止規定の削除)について

副業解禁と言いましたが、そもそも副業を禁止しているのは企業の方です。確かに公務員は副業は禁止ですが、民間のサラリーマンに副業を禁止する法的規制ははそもそも存在しません。

厚生労働省が出したモデル就業規則は就業規則の一例であり、その就業規則に従わなければならないわけではありません。しかし、たかがモデル、されどモデルなのです。すべての就業規則の規範となる国が定めたモデルですので、そこで副業が禁止と書かれていては、企業側も禁止した方が良いと考えてしまいます。

それでは逆に副業を許可する就業規則をモデルにすれば、副業を許可する企業も増えるのではないかと、そのように国は考えたわけです。

国が副業を推進させるねらいは、若者のスキルアップと労働力の確保、柔軟なライフスタイル、地方創生です。副業を推進させることによって、若くて有能な労働力を増やし、これからさらに深刻化していく少子高齢社会を乗り切ろうとしているのです。

3.2018年までに副業解禁している企業一覧

国が副業を推奨していく動きを受けて、2018年までに副業を解禁している企業は、以下の企業です。以外にも誰もが知っているような大手企業が多いです。これらの企業が先導立って副業解禁を行い、その潮流を日本全国に広めていくと良いですね。

IT・メディア

ソフトバンク
ヤフー
サイバーエージェント
ディーエヌエーなど

精密機器

レノボ

食品

旭グループ

サービス

アクセンチュア
エイチ・アイ・エスなど

小売り

丸紅

自動車

日産自動車

4.これまでの副業に関する就業規則例

モデル就業規則第11条「順守事項より」

“3 勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと。”
“6 許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。”
“8 その他労働者としてふさわしくない行為をしないこと。”

この3つが副業を禁止する根拠と従来まではされていました。6項が最も直接的な根拠ですね。そして、8項は解釈次第で対応する範囲が広く、会社のパソコンを使って投資を行ったり、深夜に風俗店で働いたりなどが禁止事項にあたります。曖昧な表現ゆえに様々な収益に関わることがこれによって規制されます。。

5.副業解禁はいつから?各社の就業規則の確認を!

安倍首相が働き方改革を語り始めたのは2016年で、既にその頃から副業容認の流れが出ていました。しかし、特に何か動きを見せずにそのまま今に至ります。副業解禁はモデル就業規則改定案が出された2018年からという話も流れたことがありましたが、結局どの企業も際立った動きを見せておりません。

副業はそもそも国で公的に禁止していたわけではないので、副業解禁というのも国が行うものではありません。あくまで企業がどのような規則を作るのかによります。よって、国が「何月何日から副業をやってもいいですよ」と報道するというのはありえないのです。副業がいつから解禁されるかは、企業によって様々ですので、それぞれが就業規則の確認を行わなければなりません。

5-1.就業規則内で副業に関する項目はどこに書いてある?

従来のモデル就業規則内では、副業に関する項目は「順守事項」に書いてあります。よって、ほとんどの企業の就業規則でも、副業に関しては「順守事項」に書いてあると予測できます。しかし、大抵の場合は「副業の禁止」について書かれていると思います。

モデル就業規則改定案では、副業に関しては「副業・兼業」の項に書かれています。したがって、あなたの企業が就業規則を改定し、副業を解禁したとすれば、その就業規則でも「副業・兼業」の項に副業をするための条件などが書かれていることでしょう。

5-2.就業規則を破って副業した場合の罰則は?

罰則に関しては企業ごとの就業規則や上司の裁量によります。副業に関して法的拘束力がない以上、公務員でない限り、国の方から法的に罰されることはありません。

就業規則を破った場合の罰則に関しては、モデル就業規則でいうところの「順守事項」のところに書かれているでしょう。

6.副業解禁に向けたモデル就業規則と各企業の動きまとめ

安倍首相が「働き方改革」を唱え、そのころから副業解禁の流れは既にありました。しかし、それにも関わらず、未だにどの大手企業も目立った動きをしていないのは、企業側からすれば副業の容認には消極的だからです。国からすれば労働力の確保の面でメリットは大きいですが、企業側のメリットはあまりありません。

そもそも労働者が拘束時間外で何をしようと労働者の自由であり、会社側にとやかく言われる筋合いはありません。副業解禁を就業規則に盛り込むのは、労働者の権利も考えているアピールにすぎず、現実は労働基準法と同様に暗黙の了解で副業を進んで行う人や許可する人は現れにくいのが現状です。

いくら形の上は許可されたといっても、人間関係は絶対にギスギスしますから、モデル就業規則改定のように、国の方からどんどん推奨していく政策をとっていかなければ、本当の意味での副業の自由化は難しいでしょう。

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