公務員に認められた副業「兼業農家」を始める方法

公務員の副業は、一部の例外を除いて原則として禁止されています。

本業への影響や信用失墜などを防ぐことがその主な理由とされており、どうしても副業をしたいときには任命権者の許可を得る必要があります。

今回は、公務員が農家をすることができるのか…についてご紹介します。

1. 公務員も副業可能!兼業農家という方法

公務員の副業は原則として禁止されています。これは、法律によるルールですから、絶対に守る必要があります。

もちろん、例外はあるのですが、明確にルールが定められている不動産賃貸業や資産運用以外で、条件が整ている場合は農家も認められやすい副業なのです。

1-1. 兼業農家なら公務員の副業として容認される理由

公務員の本業は公務ですから、農家が本業のようになってしまってはいけません。ですが、兼業農家なら、許可を得ることで出来る場合もあります。

これは人事院規則で定められており、本業に影響を与えないことを前提に認めらめるものです。ですが、不動産賃貸業や資産運用と違って、必ず許可を得る必要があります。

人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について

そして、もともと実家が農家という場合や、家族が農家という場合には「家業の手伝い」として、公務員が主体となっていないことを条件に、報酬を得て農家をすることができるのです。

公務員の兼業農家の場合は、その規模が大規模でないことが条件となっています。ですか、どまこでが大規模なのか…という定義は曖昧です。

ただ、目安としては自給的農業と販売農家の逆目と言われている
・耕地面積30a
・農産物の年間販売額が50万円
を超える場合には、任命権者の許可をとっておく方が良いといえます。

万が一、営利だという判断をされて違法な副業だという認定をされた場合は、懲戒処分の対象になることもあるので十分注意が必要です。

そして、兼業農家をする場合には以下のルールを守る必要があります。

・職員の官職と当該兼業との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと
・兼業に係る業務を事業者に委ねることなどにより、職務遂行に支障が生じないことが明らかであること
・公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと
・相続等により家業を継承したものであること

一般的には「農業の場合は、大規模に経営されていることや、客観的に見て営利を目的とする企業であると判断された場合には、自営業に当たる」と言われています。

例外としては、自分達が食べるものを作っている程度の農家や、公共性の強いものであれば認められやすいといえます。小規模の農家や、田んぼを耕すことや収穫を手伝う程度であればOKです。

このように、兼業農家が認められる理由としては、信用失墜や名誉を貶めるリスクが少ないことや、有給休暇を取ってその範囲で農家の手伝いをすることが認めれているからです。また、農家といえども、大規模な場合や企業としての営利色が強い場合にはNGです。

農作業は、決して公務員の片手間でできるものではありませんから、このようなルールがあるのも致し方ないことといえますよね。

1-2. 兼業農家の仕事内容とは

兼業農家の仕事内容は、もちろんケースバイケースです。どういう作物を育てているかということや、どの位の広さか…そして、どこに出荷しているかで作業内容は変わってきます。

兼業農家の場合は、あくまでも公務員としての本業が優先ですから、作業内容も本業に影響を与えないことが前提となります。そもそも公務員の副業が禁止されている理由は

・国公法第99条:信用失墜行為の禁止…
本人は勿論、所属する職場、公務員自体のイメージを壊さない、信用をなくさない為

・国公法第100条:守秘義務…
本業の秘密が副業などを通して外部に漏れないようにする為

・国公法第101条:職務専念の義務…
精神的・肉体的な疲労などにより、本業に支障が出ないようにする為

です。たとえ許可をもらっていたとしてもこの前提が崩れることはありませんので、しっかりと留意して作業する必要があります。

1-3. 公務員が兼業農家の副業を始める方法

公務員が兼業農家を始める場合には、基本的に任命権者の許可が必要と考えて正解です。農家というのは、年間で15万円以上の出荷がある場合です。自分の庭で自分たちが食べるネギやキュウリを育てている程度であれば、それは農家ではなく家庭菜園です。

公務員が、15万円以上の出荷が見込まれる農家を兼業する場合には、まず任命権者の許可を得て違法行為にならないようにしましょう。

あるケースでは、許可を得ずに公務員が田んぼを耕したことが問題になったことがあります。このケースでは、さいたま市の職員が任命権者の許可を得ることなく田んぼを耕して報酬を得ていたというものでした。この職員は懲戒処分の対象になり停職六カ月という厳しい処分が下されたのです。

公務員の副業は原則禁止…、農家は無許可で認めらる副業ではありません。兼業農家をする場合には、まずは任命権者の許可を取りましょう。

農業は地域貢献や地域振興との関係性が強いので、申請をすれば任命権者の許可が降りやすいと言われています。面倒くさいかもしれませんが、必ず許可を申請してくださいね。

2. 公務員が兼業農家の副業で得られる収入

公務員が兼業農家の副業で得られる収入に特に明確な定めはありません。ですが、あまりにも規模が大きい場合や収入が多い場合には許可が下りない可能性も否定できません。農家は、公務員の片手間で出来るような仕事ではありませんので、その規模が問題になるのです。当然、規模が大きければ大きいほど、収入は増えることになります。

そして、公務員が兼業農家で得た収入に関しても確定申告が必要です。許可をもらったからと言って確定申告が免除されることはありませんので、しっかりと収支報告しましょう。

3. 公務員が副業で兼業農家を営むメリット・デメリット

公務員が副業で兼業農家をするメリットとしては、収入が得られることや、公務員とは全く違う職業を体験することで気分転換になるというものです。

自然の中で行う農家は、公務員の仕事とはまた違う魅力があるのは事実です。また、農業を副業としている公務員を対象にした農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)という補助制度もあります。これは、公務員の副業としての農家の場合にのみ支給されるものです。この制度を利用できるのも大きなメリットです。

農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)

その反面、体力的に辛いという側面もあります。農家の作業はとてもハードで、天候に左右されます。また、公務員のとしての公務が優先ですから、農家の作業を諦めて公務をする必要がある場合もあります。

公務員の仕事が休みの日に、農家をしての作業をこなすことになるので、休みがなくなってしまうのもデメリットです。

兼業農家は合法的!公務員ができる副業と注意点.まとめ

公務員の副業として、兼業農家は任命権者の許可を得て居れば合法です。公務員の副業は原則として禁止されていますが、農家の場合は認められることが多く、補助制度もあるのでいろいろとメリットがあります。

規模が大きくなると許可が必要ですが、金額や規模などに関して明確な基準はありません。また、過去に、無許可で田んぼを耕したことで懲戒処分の対象になったという事例もあります。

ですので、兼業農家をする場合にはまずは任命権者の許可を得ることからスタートしたほうがよさそうです。

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