公務員でも副業にならない?!家賃収入で資産を増やす方法

国家公務員、地方公務員共に、副業は法律により禁止されています。

しかし一部の副業は公務員でも行えます。その中のひとつが不動産投資ですが、公務員でもどのような条件が揃えばそれができるのか、不動産の家賃収入を得る際の注意点などを解説します。

1. 公務員が家賃収入を得ても副業に該当しないって本当?

国家公務員の場合、次の6つの条件の範囲内ならば、副業には該当しません。
1.年収500万円未満
2.独立家屋なら5棟未満
3.マンションなら5棟10室未満
4.土地は10件未満
5.駐車場なら10台未満
6.太陽光は10kw未満

この6つの条件の範囲内ならば、自営業、副業とはみなされません。

しかし、この条件内でも、その土地に娯楽や遊技のための設備(ゴルフ練習場・映画館・劇場など)がある場合、建物が旅館やホテルに使用したりする場合には、自営とみなされます。

駐車場も10台以上車が停められる、機械式設備がある、駐車場内に建物があるといった場合は、自営とみなされます。

さらに、管理を管理会社に委託しているならば、大家さんとしての仕事を専業にしていることにはならないので、公務員が家賃収入を得ていても副業には該当しなくなります。

地方公務員が行う不動産投資に関する基準は、国家公務員に対する基準に準じています。しかし、各自治体により基準に若干の差異や判断の違いがあるための、地方公務員の場合は、自分が所属する自治体の基準を確認しておく必要があります。

現実問題として、公務員であっても親から賃貸物件を相続した、転勤で持ち家から引越ししないといけないので、その家を誰かに貸したい、持ち家を売ろうと思ったが買い手が見つからないので賃貸に回したいなどの状況に直面することがあります。

ですから、公務員の不動産投資、家賃収入を得ることを全面的に禁止することは、実際的でないので、一定の条件下ならば副業に該当しないということになっています。

2. 公務員が不動産投資(家賃収入)を副業にするメリット

公務員が不動産投資で家賃収入を得ることには2つのメリットがあります。

2-1.金融機関からの融資を受けやすい


不動産投資を始める場合、不動産購入のための資金が問題になりますが、公務員の場合には融資が受けやすいというメリットがあります。
公務員という仕事は信頼度が高く、融資の審査の時にも返済能力が高いということで、借入期間や金利面でも好条件で融資を受けることができます。

2-2.本業に専念できる

物件の管理を管理会社に委託してしまえば、その分の委託料は支払う必要がありますが、面倒な入居者の募集案内、契約、家賃の回収、物件のメンテナンスや清掃、トラブル対応などは管理会社がすべて行ってくれます。

そうすることで物件管理のわずらわしさから解放され、安心して公務員としての本業に専念できます。

3. 公務員が不動産投資(家賃収入)を副業にするデメリット

公務員が不動産投資で家賃収入を得用とする場合2つのデメリットがあります。

3-1.不動産ビジネスに不慣れ

公務員としての仕事との兼業になるため、不動産ビジネスにビジネスに必要なスキルや考え方を身に着ける機会が少ないというデメリットがあります。

不動産も年数が経過してくると、空室対策、賃料の見直し、リフォームなどの必要が生じます。公務員としての仕事との兼業になるので、こうした問題に対する対応が遅れてしまうと、収支がマイナスになる可能性があります。

不動産投資を始める前の段階で、不動産ビジネスについて勉強しておくと、こうしたデメリットも克服できるでしょう。

3-2.高価な物件をすすめられる可能性がある

先ほど紹介したように公務員という立場上、融資を受けやすいというメリットがあります。返済能力が高いということでマンションやアパートまるまる1棟というような高額な物件を勧めれるというデメリットも生まれます。

マンションやアパートまるまる1棟の場合、賃貸マンションの1室と比べると、表面利回り(毎月の管理費や修繕積立金など経費を考慮せずに、家賃収入額だけをもとに計算した利回り)が高くお得なように感じます。

しかし、マンションまるまる1棟のオーナーになれば、管理費や修繕費にかかるコストが高く、管理運営するめには不動産に関する専門的な知識も求められます。ですから不動産投資初心者には難しい分野になります。

公務員が不動産投資を始めようと思う場合、自分の持っている投資の知識やスキルに見合っていない高価な物件を勧められるというデメリットがあります。

4. 国家公務員が副業で家賃収入を得る方法

国家公務員の副業は原則的に禁止ですが、不動産投資により家賃収入を得るといった分野に関しては問題なく行うことができます。

しかし無許可で行える不動産投資に関しても制限があります。そのあたりを、国家公務員の副業に関係する法律の国家公務員法や人事院規則の説明をもとに解説していきます。

4-1. 国家公務員法第103条の副業に関する解釈

国家公務員法第103条は次のようなものです。
”職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。”

難しい文章ですが、要約すると、「国家公務員は他の企業や団体の役員になったり、従業員になったり、自営業もしてはいけません」ということです。

この国家公務員法第103条を基に、国家公務員の副業は禁止されているというわけです。

4-2. 人事院規則14–8の副業に関する解釈

人事院法規則14-8では、「自営」には何が含まれるのかに関する明確な内容が記載されています。簡単に説明すると次の3つが挙げれれています。
1.農業、牧畜、酪農、果樹栽培、養鶏等の大規模経営(規模については後程解説)
2.大規模に不動産投資を行い不動産からの収入を得ること
3.10kw以上の太陽光電気の販売
(参照:人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について

ですからこの3つの行為を、自営とみなされる範囲よりもより小さな規模で行うなら、許可なしで行える副業として成り立つということです。

4-3. 国家公務員が副業で不動産投資できる範囲

人事院法規則14-8では、国家公務員が不動産投資できる範囲に関しても詳細が述べられています。

4-3-1.許可なく不動産投資できる範囲

●不動産
1.独立家屋なら5棟未満
2.マンションなら5棟10室未満
3.土地なら10件未満
さらに、以下の条件が付帯しています。
賃貸に係る不動産が劇場、映画館、ゴルフ練習場等の娯楽集会、遊技等のための設備を設けていない。
賃貸に係る建物が旅館、ホテル等特定の業務のためのものではないという条件です。

●駐車場
駐車場に関する条件としては次のものが挙げられます。
駐車台数が10台未満であること
建築物を設けた駐車場、機械設備を設けた駐車場ではないこと

さらに、不動産・駐車場による賃貸料収入の年額500万円未満という条件があります。
この条件の範囲内であれば、国家公務員も許可なしで不動産投資を行えます。

4-3-2.許可が必要になる不動産賃貸業の事業規模

許可が必要となる公務員の不動産投資の範囲は以下の通りです。
1.年収500万円以上
2.独立家屋なら5棟以上
3.マンションなら5棟10室以上
4.土地は10件以上
5.駐車場なら10台以上
つまりこの条件のうち、どれかひとつでも該当するなら許可が必要な不動産賃貸業となります。

許可が必要なことは国家公務員法第104条に記載されています。
”職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。”

どんな条件を満たせば、「所轄庁の長の許可」が得られるのかは、人事院法規則14-8に記載されています。

1.職員の官職と承認に係る不動産又は駐車場の賃貸との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
2.入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務を事業者に委ねること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
3.その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。

不動産投資の副業の許可を得るためには「自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)」に記載し、登記謄本、図面、賃貸契約書の写し、賃貸料収入額を示す書類、管理会社との業務委託契約書の写しなど様々な関係書類の提出が必要です。
(参照:自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)

5. 地方公務員が副業で家賃収入を得る方法

地方公務員の副業も原則的に禁止ですが、国家公務員と同様に不動産投資により家賃収入を得るといった分野に関しては問題なく行うことができます。
しかし無許可で行える不動産投資に関しても制限も、国家公務員のために設けられた基準に基本的に準ずるものです。

5-1. 地方公務員法の副業に関する解釈

地方公務員に関しても原則的に副業は禁止です。

地方公務員法第38条には以下のようにあります。
”職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。”

つまり、地方公務員も他の会社や団体の役員になったり就職したリ、自営業を営むことはできないということです。

しかし地方公務員法第38条の2項には次のようにあります。
”人事委員会は、人事委員会規則により前項の場合における任命権者の許可の基準を定めることができる。”

任命権者つまり、地方公共団体の長や教育委員会、道府県警察本部長、市町村の消防長などの許可があれば、地方公務員でも副業で切るということです。

5-2. 地方公務員が副業で不動産投資できる範囲

地方公務員が副業で不動産投資できる範囲に関しては、先ほど述べた国家公務員が副業で許可なく不動産投資できる範囲に準じています。
各自治体で、基準がいくらか異なる場合もあるので、地方公務員の方が、不動産投資の副業を開始する場合、自分の所属する自治体の基準を確認しておく必要があるでしょう。

6. 公務員が副業で家賃収入を得る場合の注意点

公務員が副業で家賃収入を得る場合、どんな点に注意すべきか、3つの点を取り上げます。

6-1.定められた範囲を超えるなら許可申請をする

国家公務員であれ、地方公務員であれ一定の範囲内であれば、許可なしに不動産投資による家賃収入を副収入として手にすることができます。

しかし、年収500万円以上や、物件数が既定の範囲を超えるなら管轄庁の長、もしくは任命権者の許可が必要です。もしこれを怠り、不動産投資を続けているならば、それが発覚した時点で減給や停職などの懲戒処分を受ける可能性があります。

6-2.公務員としての職務に支障をきたさない

不動産の管理は管理会社に委託することにより、公務員としての職務に専念できます。

6-3.公務員としての信頼を失墜させる行為に加わらない

公務員は服務規程で、公務員の信頼失墜につながる行為に参加すること、職務上知りえた情報を外部に漏らさないことが求められています。副業に関係してこうした行為を行う事がないように注意しなければなりません。

7. 公務員が不動産投資(家賃収入)を始める方法

公務員が不動産投資を始めるにはまず次の2つの点での準備が必要です。

7-1.不動産投資に関する知識やスキルを身に着ける

無料で開催されている不動産セミナーなどを活用し、本業に支障をきたさない範囲で不動産の勉強を始められるでしょう。

7-2.資金を集める

公務員という立場は金融機関からの融資に有利とはいえ、ある程度の自己資金も必要です。不動産投資に興味があるなら自己資金を蓄えておくという準備も不可欠です。

公務員の家賃収入.まとめ

公務員の不動産投資、家賃収入を得る副業に関してまとめてみました。

一定の範囲内であれば許可なしに副業として行えます。しかし、その範囲を超える場合、許可が必要になります。

公務員という立場は融資を受けやすく、管理会社に管理を委託すれば、本業に専念できるので、不動産投資はある意味公務員向けの副業と言えます。公務員の方で、副業や副収入を考えている方は、不動産投資について詳しく調べてみるのはいかがでしょうか。

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