公務員が家業を手伝うと副業禁止違反で懲戒処分?!

公務員の副業は原則として禁止されています。

ですが、家業を手伝う場合には認められることもあるのです。

公務員の副業禁止規定や懲戒処分について、そして、家業を手伝う方法をご紹介していきます。

1. 公務員が家業を手伝うのは副業禁止違反?

公務員の副業は禁止されています。例外的に認められている副業もありますが、基本的に禁止…。つまり公務員は本業以外で利益を得てはいけないのです。

それは、家業を手伝う場合でも同じことです。ですが、これはあくまでも原則です。つまり、合法的に家業を手伝うことは可能なのです。

ではどうすれば合法的に家業を手伝うことができるのでしょうか。

2. 公務員が家業の手伝いを副業(兼業)する場合の注意点

公務員が家業を手伝う場合には、注意点があります、例え家業を手伝う場合であって副業は原則として禁止されていますから、兼業する場合はしっかりと確認しなければいけないことがあります。合法的に公務員が家業を手伝う際に必要な手続きをご紹介します。

家業とは、家族が運営している事業のことを指します。親や兄弟などが、農家やお寺などが家業に当たります。

2-1. 許可申請

公務員でも、任命権者の許可を取れば副業をすることができます。そして、家業を手伝う場合は、この許可が下りやすいといわれています。

任命権者の許可をとれば、堂々と家業を手伝うことができますし、お給料をもらってもいいのです。許可申請は「出せばなんでも認められる」というものはありませんが、農家やお寺などの家業を手伝うという場合は、比較的許可申請が通りやすくなっています。

公務員を続けながら、家業を手伝いたいと思う場合は、まず、任命権者の許可を取りましょう。

2-2. 確定申告

晴れて、任命権者の許可が取れたら副業として、家業を手伝うことができます。ですが、年末にはしっかりと確定申告をして納税する必要があります。

任命権者の許可が得られたからといって、確定申告が免除されるわけではありませんので、しっかりと確定申告しましょう。帳簿や経費などもちゃんと計算しておきたいですね。

3. 公務員の副業禁止規定を再確認

公務員の副業が禁止されているのは、各省庁のルールや地方自治体ごとに定められたものではなく、法律で定められた規定です。つまり、これに反すると違法行為ということになてしまいます。

ではまず、公務員の副業禁止規定を確認してみましょう。

国家公務員の場合は

国家公務員法第103条 私企業からの隔離
職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。

国家公務員法第104条 他の事業又は事務の関与制限
職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。

地方公務員の場合は

地方公務員の場合は地方公務員法第38条

地方公務員法第38条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。

というものです。

ではなぜ、公務員の副業が禁止されているのでしょうか。禁止する理由も法的に明確にされています。確認してみましょう。

国公法第101条 職務専念の義務…本業である公務員の業務に支障が出ないようするため
国公法第99条信用失墜行為の禁止…本人や所属する職場、そして、公務員自体のイメージや信用を守るため
国公法第100条 守秘義務…副業をすることで公務員の守秘義務が侵されるリスクを回避する

公務員の副業が禁止されているのには、こういった理由があるのです。規定がある上に理由も実に明確というわけです。働き方改革などで今後、この規定がゆるやかになる可能性はゼロではありませんが、現在のところ、公務員の副業は禁止なのです。

このような規定で禁止されている公務員の副業ですが、例外もあります。

・不動産賃貸業
・太陽光発電
・投資や資産運用(株やFX)
・印税
・本業で必要な仕事

不動産賃貸業や太陽光発電の場合は、規模に上限が設けられていますが、それでも公務員の副業として認められています。つまり主に権利収入が副業として認められているということです。また、先ほどご紹介したとおり、任命権者の許可をとることで、家業の手伝いや農家なども合法的にすることができます。逆にネットワークビジネスなどは認められにくい副業と言われています。トラブルになりやすいのでリスクが高い…という判断なのかもしれません。

4. 公務員が副業禁止違反をした場合の懲戒処分とは?

公務員の副業禁止は、法律で定められた規定ですから、公務員は必ず守らなくてはなりません。そして、以下のような場合には、懲戒処分の対象となります。

国家公務員の場合…国家公務員法若しくは国家公務員倫理法又はこれらの法律に基づく命令に違反した場合
地方公務員の場合…地方公務員法若しくは同法第57条に規定する特例を定めた法律又はこれに基く条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合

国家公務員、地方公務員の両方…職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合、国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合

そして、上記に該当した場合の公務員の懲戒処分は以下のようになってます。

免職、停職、減給、戒告、訓告、厳重注意、口頭注意

免職が最も重い処分で、口頭注意が最も軽い処分になります。書類の紛失などの場合は口頭注意になり、違法性がある副業をした場合は免職になっているケースもあります。

公務員の副業がバレて懲戒処分の対象になったケースも少なくありません。公務員が、食器洗いのアルバイトをしていたことがバレた場合は停職80日、公務員が声優をしていたのがバレたときは、停職4か月という重い処分が下されました。免職なったケースは、偽ブランド品の販売など、していた副業に違法性があったというケースです。違法性がないアルバイトをこっそりしていたのがバレたという場合は、停職か減給が多いようです。副収入が欲しくて副業をしても減給や停職になっては意味がありません。それに、懲戒処分の対象になると、出世や職場での信用にもかかわります。

「少しくらいなら大丈夫だろう…」とうっかり副業をしてしまったら…懲戒処分の対象になるかもしれないのです。それが実家の家業であったとしても、任命権者の許可を得ていなければ副業とみなされることになります。家業を手伝う場合は、申請をすれば許可がもらいやすいといわれているのですから、ちゃんと許可をもらってどうどうと副業しましょう。

5. 公務員が副業で家業を手伝う場合の注意点まとめ

公務員の副業は、原則として禁止されています。国家公務員の場合は国家公務員法で、地方公務員の場合は地方公務員法で定められており、その理由も実に明確にされています。ですから、家業の手伝いであっても原則では禁止…もし違反していることがバレた場合は懲戒処分の対処になります。実際に、減給や停職の処分を受けた公務員もいます。

ですが、家業の手伝いに関しては、任命権者の許可が得られやすい副業と言われています。つまり、任命権者の許可の許可をもらい、確定申告をきっちりとしていれば例外的に副業として認められるということです。

家業の手伝いをしたいときは、任命権者の許可をとって合法的にするようにしましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする